戯れ散歩

”遊び”について、考えていきたい次第。

扇風機はいいぞ

 

今日、扇風機をもらった。

別に私の部屋にはエアコンはあるが、どうも部屋が狭いせいなのか、全然適温にならない。

まったく効いてないか、めちゃくちゃ寒くなるか。

極端。

どうにかエアコンのリモコンの設定を微調整して、いい感じの空間になるよう努めたが、ただただピッピッと無情な操作音が響くだけであった。

おまけに部屋は間取りが悪く、窓を開けてもいまいち空気の通りも悪い。

そんな悩みを抱え続けて数年、唐突に親がやけにたくさんの扇風機を手に入れてきた。

どっかでエアコンと扇風機の併用はいいとか言っていた気がしたので、実践してみようとありがたく1つ頂戴した。

 

扇風機にスイッチをつけると、私の部屋に「風」が流れ始めた。

小さい頃は扇風機は身近にあって、なんとも思っていなかったが、この扇風機に生み出される「風」に妙に感動してしまった。

全体的にモヤぁと重く感じていた私の部屋が、扇風機の「風」によって急に爽やかに、活き活きと感じるような気がした。

それは、「暑い、寒い」という感覚ではなく、シンプルな「気持ちよさ」の方が近い。

なんと言えばいいか、そう、自分の部屋が「自然環境」に近づいたような。

 

扇風機は羽を回すと同時に、首を左右に動かす。

これがいい。

これが一方向のみにしか風を送れなかったら、この「心地よい風」というのは生まれていないだろう。

定期的に自分の身体に風が当たり、フッと風が止む。

少し待って、また風が当たるの繰り返し。

この周期というか循環が、ただ人工物に囲まれた狭い空間に生気を宿らしてくれているような。

 

もともと、自分の部屋は気に入っていなかった。

全て自分の物によって飾られているのに、エアコン関係なしにギチギチ感を感じていた。

物が多すぎるのが問題なのか、散らかっているのが問題なのか。

まあ、それもあるのだろうが、なんとも言葉にしにくい曖昧な居心地の悪さ。

ふと無性に部屋に魚を置きたくなった。

魚という、自分とは圧倒的他者である動物を、部屋に招きたくなった。

とても感覚的だが、そうすることで自分の空間が調和されるのではないかと考えていた。

しかし、今の私に魚を養う余裕はなかった。

だが、私には扇風機がいた。

 

正直、扇風機は劣化エアコンくらいでしか捉えていなかったが、扇風機にはエアコンにはない「風の流れを作る」という部分が、実はものすごい空間にとって重要なのではないかと思い始めた。

また、改めて「動き」「循環」、これらワードにも惹かれるところがある。

こうして机に黙々と作業していても、扇風機が風の流れを動かすことで、大袈裟に言うと意識が保たれる感じがする。

風に当たることで、自分の身体を自覚し、その扇風機の首振り周期でやんわりと時間を感じるような。

 

まだ扇風機初日なのに、あんまりわかったづらするなと思うが、とにかく思いもよらぬ収穫だった。

こういうのはネットで調べてもわからないことだからなぁ。

貴重で面白い体験だ。