戯れ散歩

”遊び”について、考えていきたい次第。

コイントスってカッコイイ

 

コイントスってなんかカッコいいですよね。

 

コイントスは片手で、それも指で弾くってのがカッコイイ。

コイントスは、白黒2択をはっきり決めたいときにやります。

そんな真面目で公平性が大事な行為のはずなのに、それを片手でぺいっとフランクにやってしまう、そのギャップがカッコイイ。

皆が本番で緊張している中、1人、普段と何も変わらず淡々としているような、そういうカッコよさがある。

いや、逆に片手で、しかも指で弾くようなフランクさがあるからこそ、公平性が保たれるのか。

コインをトスする人が、そのコインに故意に結果に作用できないように、片手で、しかも指で弾くという、そういう人の身体がただのギミックとしてしか動かないようなやり方で行うからこそいいのかもしれない。

両手で真心込めてコインを転がされるのは、それで何か変わらないとしても、ちょっと嫌かも。

 

また、コイントスは動きの流れ自体もカッコイイ。

指でピンッと弾いたコインは、人が捉えられる限界を超えた速さで回転しながら宙を舞う。

一瞬の空白の後、落下音とともにコインは潔く回転を止めて静止する。

そうして、人々の目の前に「裏か、表か」を、なんの躊躇もなく現すのである。

なんともクールだ。

コインが人の手から離れ、回転しながら宙を舞うことで、人が作用することのできない「公平性」を手に入れる。

その一瞬の「公平性」を皆で見つめることで、次の瞬間現れる結果に気持ちよく納得することができる。

 

コイントスは、主にゲームの小さなギミックとしてしか使われることしかありませんが、これ自体も何か魅力的で奥深い行為のように思いますね。