台車、あれこれ。
重いものとか移動させる時に台車を使いますけど、台車って便利さの他に押している時の気持ちよさってありますよね。
台車というより、タイヤを使って移動する車系の持つ独特の魅力なのでしょうか。
不思議なもので、持つのが大変な重いものでも、台車に載せると小さな力で動かせるようになります。
その原理はなんとなくわかるようで、しっかり説明してと言われると難しい。
台車のコントロールは結構独特ですよね。
なんといいますか、慣性の力というのをしみじみ感じるといいますか。
グッと押すとじわじわと加速していき、スピードに乗るともはや力を対して入れなくてもすっすっと動くようになる。
逆に、そこから停止させたくときに、また力を入れる必要が出てきます。
静止させようと身体全体にグーッと力を入れると、慣性の力が手に伝わってきます。
曲がる時も、無理やり力で曲がるというより、じわーっと乗っている慣性を邪魔しないように、エネルギーの方向をズラすような感覚。
どちらにせよ、急に方向やスピードを変えることはできません。
この慣性の力を一つ利用することで、手軽に重いものを移動させられるのでしょう。
また、その台車の独特な操作に影響を受けて、操作する人自身もその台車の動きを体感します。
普段の二足歩行による移動とは違ったルールで移動することとなります。
普段は前に進みたいと思えば、スッと足を前に出すのだが、そういう瞬間的な動きが台車を操作する前ではできなくなる。
自分も思考と行動のつながりにラグが生まれるような。
一種、台車に身体を乗っ取られるような感覚だろうか、その体験が妙に気持ちよく、面白く感じます。