ものづくりと嘘
「ものづくり」のいいところ。
「ものづくり」は嘘をつきません。
そして、作る自分も、嘘をつくことができません。
嘘をつけばつくほど、「ものづくり」は完成から離れていき、難解になっていきます。
時には、自分が嘘をつこうとしなくても、嘘に巻き込まれる時もよくあります。
そこには「嘘を見抜く力」と「真実を作る力」が必要になってきます。
しかし、それはそう簡単にできる話ではありません。
自分の持つありったけの知識と技術を使ってなんとかなるか、ならないかくらいのものです。
だからこそ、少なくとも「自分がつく、しょうもない嘘」はしないようにしなければなりません。
一番簡単なところで、厄介にしている場合ではないのです。
嘘で塗り重ねっていって、クチャクチャになったものがどういう状況か、その状況がどれだけ面倒極まりないか、想像は容易だと思います。
完成して出来上がる作品自体は、大きな一つの嘘となることもあります。
しかし、その嘘が立派に存在し続けるためには、それを立たせるちゃんとした構造がいるのです。
結局は、どのような「嘘」であるかより、どのように嘘を「つくか」が問題なのかもしれません。