「ガチャガチャ」と遊び
スーパーでアルバイトをしていた時期がある。
そのスーパーにはレジの先にガチャガチャがあった。
その配置は見事なもので、親が会計をしている間に、暇になった子供が吸い寄せられるようにガチャガチャへ向かい、駄々をこね始める現場を何度とも見てきた。
スーパー側的には賢い配置と言えるが、こう、親と子が揉める中レジ業務に励むのはあまり気持ちがいいものではなかったので、ちょっと嫌だった。
それにしても、ガチャガチャというのは面白い。
中の景品や、その偶然性もさることながら、あのお金を入れたあと、レバーをグルグル回るのが面白い。
もし、お金を入れたらポロッと景品が落ちてくる仕組みだと興醒めはなはだしいだろう。
あの、祈るようにレバーを回すという行為が挟まるからこそ、結果のインパクトが出てくるわけだ。
そう、結果発表のドラムロールと同じ。
また、レバーの感触も名前の通り「ガチャガチャ」と、重く、抵抗感のあるというのもとても大切だろう。
あの感触が、スルーと軽く回転してしまっては、まったくもって気分が乗らないだろう。
これもまた、よくできた遊びの演出と言える。
「共感」という言葉がやたらと出回っていて大事にされているが、どちらかというとプレイヤーの想いとそのプレイが合わさるような「共鳴」的なものの方が大切なんじゃないかなーって、ガチャガチャについて考えながら思いました。