モールス文通
最近、友人とモールス信号で会話し合うという遊びを2、3週間ほどやっていました。
やっていくうちにモールス信号を覚えられたらいいなと〜と思っていましたが、そう簡単にはいきませんね。
でも、4分の1くらいは覚えられたような気もします。
モールス信号で文章を送り合う面白さは、文章を読む前に「解読」という作業が挟まることです。
文章が送られてきても、パッと見では内容が全く理解できないわけです。
それを、モールス符号表を見ながら解読していき、少しずつ文章が浮かび上がってくる。
それが結構面白い。
レゴブロックを設計図を見ながら組み立てていく面白さに似ていますが、そこでは完成形は既にわかった上で組み立ているところが少し違います。
包装されたプレゼントの中身を想像しながら解いていくような感覚にも近いですが、その場合正体がバッと一気にわかります。
モールス信号では、少しずつ少しずつ正体というのがわかってきます。
この独特の感覚・工程が新鮮で面白い。
ただのよく知っている友人とのやりとりのはずなのに、未知の宇宙人と交信しているような気分です。
また、文章の内容も、モールス信号ではシンプルな文言でないと伝わりにくいので、かなり淡白になります。
しかし、「解読」という作業が挟まるので、淡白な内容でも全然味気なく感じません。
むしろ、LINEですらできないような、本当にしょうもない、どうでもいいことを会話することができたというのが面白いものです。
文章でのやりとりと言えば、今はLINE、少し前はメール、もっと前は手紙と、時代の流れによって、どんどん変化しています。
機能的に見れば、どんどん気軽に、素早くにと、便利になってきていますが、面倒でも、手紙で文章を書き、送るというのも悪くないことも私たちは知っています。
やりとりをする形態が違えば、同じ文章のやりとりだとしても、まったく違うものになってしまうというのを改めて強く感じました。