ものづくりと掃除
私の親は2人とも美大出身で、仕事も自営でものづくり系の仕事をしています。
そんなこともあって、昔からものづくりは身近なところにあって、そういうのを横目で見ていたり感じていたのは大きかったです。
それが鬱陶しい時も多々ありましたが。
というか、父親のこと、そんなに好きじゃないのですが、そんな父の言葉でも特に心に残っているものがあります。
「とにかく掃除しろ」というものです。
散らかっていたり、汚れている環境で良い作業などできないということです。
とても当たり前のことです。
当たり前なのですが、思いの外、少し作業で環境というのはとっ散らかるものなのです。
特に慣れない作業だとなおさら。
1つ作業を終えたら掃除、また終えたら掃除と、とにかく隙があれば掃除します。
掃除を溜めてしまって、大掃除になってはいけません。
規模が大きくなると、どう掃除すればいいかがわかりにくくなりますし、なによりものづくりのテンポ感が崩れてしまいます。
一気に集中して作りたい気持ちもありますが、だからこそ、合間合間に掃除を差し込まないといけないのです。
そうすると、合間の掃除がいい感じの休息のひと時になったりします。
私はがさつで、繊細な作業とか苦手なのですが、だからこそ掃除に力を入れているところがあります。
ちゃんと環境が整っていれば、多少勢いまかせでいっても転ぶ心配が減りますから。
父のことは正直今だに気に食わないのですが、仕事の中でせっせこ掃除しながら真剣な顔で、体を丸めて一つ一つ丁寧にものを作っている様子は、今でも私のものづくりの姿勢の見本となっています。
これからも大切にしたい心構えです。